ReadMasterの軌跡

面白いことを仕掛ける。仕事を作る。ビジネスを作る。そんな日々から出てくるアウトプット蓄積場。

拙者と100冊の文庫本

8.灰谷健次郎「兔の眼」

めちゃくちゃええですわ。もっと前によんどきゃよかった(笑)

教師と子どもなお話。
足立先生の会話がいいなあ・・。うんうん

会話部をつまんで紹介することも考えたけど、面倒(まて)+紹介してもこれは読まないと味わえないのだぞ!というのを出すために割愛(笑)

恩師の先生(師と先生でかぶってる、文中の中とか、あういうやつね)が読んでたのが分かる気がする。

昔、僕は小学生の時、造形?サークルみたいのに通ってた。
保育園みたいなところで、放課後かな、良く分からなかったけど、そこで何か描いたり創ったりしてた。それだけは覚えてる。
その先生は良い先生だったと思う。でも、全然覚えがない。名前すら。何かサングラスをかけてた気だけはする。

その造形の話をなんで思い出したかといえば・・・
p.106-107
 仕事のとちゅうで、これでいい、と足立先生にすくいを求めるように絵をもってくる子どもがいる。そういう子どもには足立先生はとてもつめたい。
「これでいいかどうかは自分で決めなさい。自分の絵やろ」という。
 あまえさせてはいけないところは、ちゃんとわきまえているらしい。ひとりの子どもが足立先生のところへ絵をもってきた。また、おいかえされるのかと小谷先生は注目していた。
「水色と白で、カニのあぶくをかきたいんやけど先生の考えはどうや」と子どもはいった。
「ええ考えやなァ、あぶくはなるべく小さい方がおもしろいで」
 と足立先生は親切にこたえてやっている。なるほどと小谷先生は思った。ちゃんと自分の考えをもってくればいくらでも相談にのるということらしい。
これを読んだ時に、フラッシュバックって感じです。
その造形で、確かボンドで絵を描くなんてことをやってたのかな。
僕は電車の絵を、とくに新幹線の絵をよく描いてたと思う。
で、それを持っていって相談したら、その先生に怒られたという記憶がある。
それは、「僕がこうしたい」といってなくて、「これでいいかどうか」を聞いて気がする。

それは主体性の問題といえるだろう。自分で考えるかどうかということだ。
結局、その造形は小学校低学年くらいでやめたと思うけど、とにかく記憶がこのくらいしかないな・・・。

でも、今良いように考えれば、あのとき先生は僕の主体性というものを言ってたということになる。何で怒られるというか、厳しく言われたのが分からなかったりする。

連発するように、小学生の時、あるクラブをやめようとしたときに、めちゃくちゃ怒られたというか、なんか退部するのに、おおもめしたことがある。
それがおそらく僕の「サークル」嫌いに起因していると思う。と勝手に思う。
僕はその頃、会話が苦手だったといっていい。いや、正確にはおどけてみせる友達が多かったと思うのだが(今でも実際はそうなのだけど、基本は変わってないや)、ちゃんと話す人間をしっかり分けてたと思う。

つまり、バカなやつは無視してた。その無視は結局、ちょっと不良っぽい人々にシャクにさわったんだろうと。そんなことは常に感じてた。非常に狭い世界だが、学校とはそこで社会があるというのは、誰でも感じることだろう。

ここで恋の話をするなんぞ毛頭ないが、小学校の時好きだったという子を思い出す。(してるじゃん)
よくあるちょっかいを出す子というパターンだ。なんか懐かしい。
僕は結構変な考えがあって、男と女って全く別の生き物だと思ってたキライがある。それは、当たり前だけど、変なのは「共通点」がないと思ってたことだ。もっといえば、いわゆる女の子が苦手だったということ。

小学校の高学年くらいから妙に意識してた。思春期なんてかわいいと思うけど、幼馴染の子とかともあまり話しづらくなったりした。

まあ、そんなどうでもいい話はやめよう。
結局、灰谷氏はこの話で何を訴えたかったのか。おそらく、心だろう。
兔の眼というのは、主人公の小谷先生が、たまにいく西大寺にある仏像?に由来するんだったかな。まあ、これもどうでもいいか。

哲三という子どもが、心を開いていく様が、痛いほど分かるし、彼の心境も痛いほど分かる。
何が正しいというものはない。でも、矛盾するけど、絶対的な基準みたいなものがあると思う。
それが社会的ルールかもしれない。でも、それは常識とはちょっと異なる。
ああ、難しい。矛盾してるし、分からんわ!

兎の眼
灰谷 健次郎
角川書店
1998-03


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7.開高健「裸の王様・流亡記」

開高氏の作品、これが初。
「裸の王様」読んでみたくて読んだ。この本には、4つの作品があるが、「裸の王様」が一番面白かった。

次に、「パニック」もなかなか。

「裸の王様」以外の3作品には、共通したものを感じる。
それが何かうまく言葉に出来るほど作品が理解したとは思えないから、言わない。いや、言えないのだ。

やっぱ文学っていいですね。文学カブレを目指そう(笑)

裸の王様・流亡記
開高 健

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足裏感覚の新鮮さ
子供の純真な心に感激

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6.「機関車先生」 伊集院 静

良かったどす。

機関車先生が登場した時に、「手話で話している人の表情の豊かなこと!」という光景を思い出した(なんだそりゃ)

どっかで書いたと思うのですが、
普段「言葉」を使ってしゃべる人より、表情が豊かなんですよね。。
なんでかっていえば、それが言葉の代わり、いやそうなるように人間の本能でしょうか。

表情が豊かのほうがいいなあと思いますよん♪

ここから得たことは「いかにしゃべらずに相手に伝えるか」です(違う
最近しゃべるのが面倒になったりしますよ。

じゃあしゃべらなきゃいいじゃん。そうします。僕は書きます。

といって、オフ会で、チャットしてるのもどうかと思いますが(え

機関車先生
伊集院 静

集英社
2003-03
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おすすめ平均 
綺麗な作品なんだけど・・・
ほのぼのとした

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5.「夏の庭」 湯本香樹実

3人の主人公のうち、河辺が一番気に入った。
なんだかいそうでいないような、気がしたからかな。

とてもすがすがしい、いや、なんていえばいいんだろう。
とにかく、「夏の庭」という情景を呼び起こしてくれるという意味で、心が豊かになれる気がした。

話自体は、おじいさんを見つけて、おじいさんが死ぬまでということになるが、
死を描いているのに、暗くない。泣いているのに、どこか明るい。
それは「夏の庭」という、コスモスのイメージで吹き飛ばしてくれたのだろうか。

一番ぐっと来たのが、主人公の木山(ぼく)の台詞だ。

p.204の途中。
 病院からの帰り、おとうさんがぼくにきいた。「おまえ、大人になったらなんになる」  ぼくはびっくりした。そんなことをおとうさんにきかれたのは、すごく小さい時を別とすれば、初めてだったのだ。 「まだわからないけど」ぼくはちょっと考えた。「何ってわけじゃないけれど、何か書こうと思う」 「もの書きか」今度はおとうさんがびっくりする番だった。「小説家か」 「そんなの、なれるかどうかわからないけど」声がしりすぼみになってしまう。「だけど、 ぼくは書いておきたいんだ。忘れたくないことを書きとめて、ほかの人にもわけてあげられたらいいと思う」  (後略)
とある。
このぼくの最後の言葉が素敵だ。
「ほかの人にもわけてあげられたらいいと思う」
かっこいい。さっそくパクらせてもらおう。

この小説おすすめです。今は秋ですが(^-^;

夏の庭―The friends
湯本 香樹実

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ジーンと来ました
感動する一冊   『夏の庭』
ゆっくり大人になろう

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4.ローマ人の物語 (1) 塩野 七生

久しぶりのこのカテゴリ更新。

やっとこさ、ローマ人の物語読めた。
はっきいってめちゃくちゃ面白い。

おそらく引用しても面白さは伝えられないので本書に譲りたい(偉そう

でも、1つだけ1つだけ紹介。
p.76
人間の行動原則の正し手を、
 宗教に求めたユダヤ人。
 哲学に求めたギリシア人。
 法律に求めたローマ人。
この一事だけでも、これらの三民族の特質が浮かびあがってくるぐらいである。
で、僕が哲学好きなのは、おそらくギリシア人だからだろうと思った。
ついに壊れたとか言わないように。おそらく哲学に答えを求める人多いんじゃないかと。
勝手に思ってます。でも、哲学に別に答えがあるわけじゃないですよね・・・
この場合は「行動原則」であるので、全然問題ないのですが、僕にとっては行動原則は哲学ですかね。

哲学者の名前とかさっぱりぴーまんですが、大岡昌平「野火」はブックオフに8冊も文庫あるくらいですが、必読の書ですよね・・・オホホ

ところで、このカテゴリ先行き怪しいですなあ・・・。

ローマ人の物語 (1) ― ローマは一日にして成らず(上) 新潮文庫

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ローマ人の物語 (4) ― ハンニバル戦記(中) 新潮文庫
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ユリウス・カエサル ルビコン以前(上)ローマ人の物語8

3.アンデルセン 「絵のない絵本」

絵のない絵本。
僕はなぜか知らないけど、絵本の記憶がほとんどない。
有名な童話とか結構知らなかったりする。親に驚かれるほどだ。

こっちが逆に驚くのだけど。どこか頭でも打ったかな。それとも?(笑)

で、この有名どころのアンデルちゃんの話も、記憶なし。

ただ感性として、なんだかほっとする感覚というのはかろうじて分る
が、他の面白さがサッパリ分らないですね。

ごんぎつねはすげー面白いと思いますが・・・手袋を買いにとか。
ごんぎつねは名作ですよね。結構前でもないですが、南吉さんの記念館行って
そこで買ったキーホルダーはチャリの鍵でつけてたりしますコンコン。

絵のない絵本
アンデルセン , 矢崎 源九郎

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様々な絵本の一場面を集めたよう
時に暖かい家族の話を、時に淡々とした悲劇的な事実を
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2.大崎善生「パイロットフィッシュ」

さきっちょ先生のすすめあり。

とりあえず、文庫ネタにいいのかと思い、「さぶ」と共に購入していた。

2時間くらいで読めた。1時間で120ページ。あれ、大分読むのはやくなったなあ・・・って、小説だし、世界観が結構しっくりくるなあ・・。それが理由かしら。

吉川英治文学新人賞受賞作なんで、知ってる方多いカモヒヨコ

パイロットフィッシュというのは、おそらく実験的魚(じっけんてきさかな)なんでしょうね。要は、水槽の生態系を整備するために、投入される「斬りこみ隊長」「偵察+最前線」みたいなものですね。つまり、役目が終わると・・・。

この本を読んで、野郎(=男)なら、2回はエレクトするでしょう。エレクトって何だって?僕の口からは言えませんね。うおー。魚

文中に出てくる本を読みたくなるのは僕だけなんですかね。今回は「旅路の果て」という本が、ある種テーマになっている気がします。

また、透明感があるというのは、このパイロットフィッシュと、水槽がキレイとか、あと途中に出てくる渡辺さんの水の話、そういうところで透明感を感じることが出来ます。あとバイカル湖の話もありますしね。いたるところにあるかも。

「旅路の果て」というのは、ジョン・バースという人が書いた本みたいです。僕は知りませんが。

p.156

「どんなに長い長い旅にも必ず終わるときがくるということに似ている」と沢井は『旅路の果て』の一節を僕に聞かせてくれた。


色々な感想や意見があると思います。本って。
僕が読後に思ったのは、「パイロットフィッシュ」って何だろうってことです。この作品の中では、誰なんでしょうね。主人公の山崎かもしれないし、他の登場人物かもしれないし。よく分からないです。

パイロットフィッシュ。

教授の話を思い出します。僕に別視点からの意見を言ってるだけかもしれませんが、
「NPOとかって結局政府が動かないからやるんだろうけど、逆に政府は何もしなくてもやってくれるから、奴隷みたいなものだよ」
といってたのを思い出す。奴隷?ではなかったかもしれない。でも、そんな言葉だった。

この場合、NPOはパイロットフィッシュなんだろうか・・・。政府とか、利権とか、どうでもいいようなことを無視して、結局動く人がやっているんじゃないのかな。NPOやってる人に失礼だなと思うのだけど。まあいいか・・。


p.224

「それにね、私思うの。例えば右と左に分かれる道があって、右に行くことが楽しいと確信して右に進んでいく人間と、正しい道かどうかもわからずに、だけど結果的には右に進んでしまっている人間とどちらが優秀で、そしてどっちの人生が楽しいのかって」


深い。どっちなんでしょうね。
僕はどちらかといえば、由希子のように、一度決めたほうを突っ走るタイプですが、どうもそんなに強くないところもあるようで。
かといって、山崎のようにフワフワ感はみじんもないわけでして(笑)

パイロットフィッシュ。

心理学で実験をしようという時、パイロットスタディというのがある。試験的実験みたいなことだろうか。それをやるやらないじゃ多分、全然後が違ってくる。僕はやらずにとんでもないことになったなあ・・・(笑)

パイロットフィッシュはタイトルだけで、結局最初にあるように「人は、一度巡りあった人と二度と別れることはできない。」のがテーマかなと思います。旅路の果てもテーマ。連続するテーマ。

変な人との出会いもあるわけですけど、その分、素敵な人との出会いってまあ、嬉しいわけですね。一度であったら二度と出会わなくても・・・別れることはない。なぜなら、そこには、記憶というものがあるからだと思います。1度あった印象やらイメージを記憶にしておけば、忘れても、はっと思い出すときがある。
それを著者は言ってるんだと思いました。(ほー

僕が今まで出会った人へ。
もう会いたくない人もいるけど、とりあえずありがとう♪

こんなこと言えるなんて。ツイてる!

本っていいねカエル


パイロットフィッシュ
大崎 善生

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読後1時間後、なぜか泣けてしまって
とても繊細な話
しみじみとイイ本だぁ!

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1.山本周五郎「さぶ」

「読書力」の100冊リストにあったので、読んでみた。

本屋で手にしたとき、「あ、これ見たことあるわ」と思う。確か読みたかった本だわ。

期待通り、438ページというボリュームに関わらず、テンポが良い。

さぶ、栄二という二人のどちらかに自分をあてはめるなら、確実に栄二だろう。(え?だめですかね

不覚にも目から「しずく」を出してしまった。その場面はここ。

p.249

―忘れないぜ、みんな、と栄二は心の中で叫んだ。おれは片意地で、ぶあいそうで、誰のために気をつかったこともなく、誰一人よせつけもしなかった。
 おれは自分だけのことしか考えなかったのに、みんなはおれのために、日ごろは仲のよくない者までが力を合わせて、おれを助け出すためけんめいになってくれた。


うわーん。

冷静に考えてみました。
幸せになろうのまいるさんが、「共通フィールド」というエントリで書かれているのを思い出します。

ありがとうと言えること。

「さぶ」のこの場面を読んで、それが言えるのは、「自分だけで生きているんじゃないって実感するから」なんじゃないかしらと思った。

僕も、友人も一人では生きていない。支え合うといえばキレイゴトのようだが、人によってそれを言葉にきれいに出せる人も、僕みたいに「あまり」言葉に出さない人もいる。恥ずかしがりやサンなのですね。

でも人間は一人で生きられない。
とりあえず、富士山スカイラインを水なしで自転車で走ってみれば分かる。水100mlが、自販機が、コンビニがすごーくありがたいものに見えてくる。同時に友人の配給(笑)もありがたいもの以上になる。

よく聞く話で「ありがとう」は「有難う」だ。哲学的にいえば、「存在する(=有る、在る)ことが難しいのだ」それを感謝の言葉に使う。

そう人間は一人では「存在することすら難しい」のだ。悲しいかな。この事実に気づかない人は謙虚という言葉もわからないし、自分だけで生きていると思っている。

でもそうじゃないんだ。一人じゃないんだ。

そう思った。

この1点で終わるのがカッコイイ終わり方なのだが、もう1点だけ気になるシーンが。

p.424-425

不幸はおよそ単独ではこない、しばしばそれは重複しておそいかかる、ということを現実に経験したが、幸運もまた同じかもしれない。


ちょっとずれるが、今話題?の村上龍「69」の記述を思い出す。
それはおおざっぱにいえば、「幸福は目にみえるところにあるけど、不幸というのは目に見えないところで育っていって、ある日突然やってくる」というやつだ。
このために「69」を読んだ人もいるだろう(え、僕だけですか?いやん。


「自分はなんてツイてないんだ」「もうだめだ」というのは簡単だ。
だからこそ諦めない。それが人間のカッコ良さだと思う。いつでも諦めることなど出来る。


1冊目は、山本周五郎氏の「さぶ」でした。
次は何になるでしょう。楽しいですね♪



さぶ
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泣けるほどの話ではありませんでしたが・・・
さぶ
これはいいよ!

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