物を売る際には、安くすればいいという発想がある。
残念ながらこの考えは通用しない。
なぜなら価値があるものは多少高くても買うのが、僕だからだ。
そういう意味で、価値がないものの安売りで日常的に必要なものは、
安いと買いやすいかもしれない。

それはいいが、日本人として悲しい話を。

ある観光地へいったときに、ブランド品は興味ないですかといってきた。
中国人がだ。よく、何か荷物を頼まれて渡してくれ事件ではないが、
そういう話は多いようだ。とくにアジア地域。

で、なんだそれはといったら、プラダやビットッンのコピーがあるから
安いから買わないかというのだ。

ばかばかしいので、それは法的にまずNGであり、
著作者、とくにクリエイターに対する中傷まではいかないが、
罵倒であり、表現行為を踏みにじることではないかね?
とはいってないが、そのようなことを簡潔にいってみた。

そうですか、といって話は終わる。

興味で聞いてみた。
で、それって誰が買うんですか?っていったら、
日本人はよく買うといってた。
悲しいが、税関は1、2個なら普通に通れるといってた。コピー商品ね。

中国人の若い人間も買うようだ。

ところで、コピーでも本物と変わらないというのは、意味のない話で、
そもそもそれは価値があるのかよと。

政府がいってるのは、実際には正しい。
模造品が出回れば、その模倣したものが市場に流通する。
その場合、本物は価値を持たなくなる。
悪貨は良貨を駆逐するとは、本物の金をつかった金貨を手にする人が
削ったというところからくる話らしいが、本当だろう。

ブランド品はどうでもいいが、ブランドには価値はあるとは思う。
ただそのベクトルが違うなと思われる。

ここで日本人は情けないという話をする気はないが、
まあ、わざわざゲーコクへきて、買うのだ。
分からなくもないが、何か悲しい。これは理屈ではない。感情だ。

日本人が思っている日本人像と、中国人が思っているそれは異なる。
それが一致するのもあれだが、まあ違うわけである。


さて、クリエイターの表現行為についてだが、
おそらくものを何か作ったことがあれば、これは分かるはずである。
だから、小学校で図画工作、すなわち図工をやる気がしてしまうが、まあいい。

結局、模造品はお金がほしいのだ。ブランド品の本物のブランド価値を
悪用しているだけに過ぎない。
スパムと一緒だ。そうやってばらまいとけば、カモ(ここでは日本人)が
引っかかるのだ。その思想は発展はなく、ただ搾取の思想である。

さようなら、コピーちゃん。さようなりコピー君である。