以前ちょっと書いたけど、AERAに記事でちらっと出てきたから読んでみた。
正直薄いっす。買いじゃない。ネタとして買ってはいいかもしれないけど。

Amazonのレビュー154件もあって、どれどれって見てみると、
批判的な意見に僕は賛同する。確かに、タイトルがうまい気がする。
おそらく、「上流」というのが自然に人が望むものなら(もちろん仮定ですあ)、
俺は下流じゃないぜ、なにくそーという感じで、買うのかな。
ん?説明になってないな。
要は、下流ってなんだよって感じで買う人多いのかなと。
という自分がそうなんですが、くそ・・・。

中身は、アンケート結果+薄い考察で終わっているのに、売れているそうな。
ということは、雑誌感覚(といったら雑誌を悪く言うわけでもないのですが)で買ったら、
アウチって感じな結果になりましたと、そういうことになりますかね。

文中にあるなんかよく分からない写真はなんかよくないと思うなあ。レビューにもあったけど。

僕が期待したことは何かといえば、現代を下流社会としてどうとらえていくのかだけど、
僕が理解できたのは、要はアンケート調査の結果で、意識が、ここ重要なんですけど、
意識として「中の下」とか思ったら、それは下流になっちゃうようです。
意識するかどうかということでいえば、アンケート結果の項目にそれに丸をうったら、
意識というかムリに意識させているという、トリックもあるわけで。
屁理屈じゃなくて、社会調査のやり方の問題かもしれませんな。うふ。

まあ、内容が薄いのは確かです。

あと、下流チェック項目はスルーした方が賢明でしょう。
自分らしく生きる人が下流って、なんでかなーとか思ってたら、
最後らへんで、どうも下流の方が自分らしく生きるためにフリーターとかになって、
所得が少ないから自己投資とかもあんまできないという悪循環みたいな文章があって、
多分ここと結びつけているんじゃないかと。
かなりゴウインですね。ゴウイングマイウェイはこういう使い方しちゃいかんですよね。

光文社新書は個人的にはあまり好きじゃないんですが、その評価を後押ししちゃったようです。
光文社許せ・・・。光文社のペーパーバックは面白い気がしますけどねえ。

ま、それはともかく、階層で分けたり、世代で分けるのは、マーケティング的にはOKというか、
必要でしょうけど、なんかそれの価値観についてどうこういうのは別だなと。
そういう意味で、著者の主観とマーケの分析がごちゃごちゃな気もしますね。

例えば、ギャル系の女性に何か売りたいならマーケしなきゃいけんですけど、
それと彼女らの価値観を云々言うのは別ということです。
多分、これが本として上梓?されたんだから、やっぱ狙っているんだろうなあ。


下流社会 新たな階層集団の出現下流社会 新たな階層集団の出現
三浦 展

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