いくつか気づきあり。

空気読みというのをポジティブに捉えて、
本質に突っ込んでいく。ストーリーをきちっと作れるから、
プレゼンに強い。

例えば、面白い企画=よい企画ではないという話はよい話。
これは、どういうことかというと、クライアント=お客にとって、
課題を解決するものではない、「面白い?」「僕は面白いんですが」ということになる。
ありがちだが、結構やってしまう。
事実、現プロジェクトの見直しにも使えるなあと。
自分が面白いものってほとんど意味がない。

で、ここが問題だけど、自分が面白いものをやりたいなら、
それは趣味でやるか、少し形を変えて人にやってもらうか、自分でやるなら、
まあ言い換えだけれど、人を巻き込む(利益がないとだめだから)ことになりそう。
さらに突っ込んでおくと、自分が面白いと思わないものを、
いやいややっている絵を思い浮かべる人はいそう。
でも、人のやりたいことを手伝う、その人のメリットがあってこそ、
最終的に自分に残るというステップは何度も繰り返されている。

つまり、お客さん=エンドユーザーとか、企業とか=お客さん、
そして最終的に自分のもとにくる。皆、関係者がハッピーであるというのは
絵空事ではなく、真実だ。
で、印象に残ったのは「ただの良い人」にならないこと。
それは、自分にきちっと利益が残るように考えることであって、
この作業が苦手な人は多そうだけど、もし残さないと、
「ありがとう」で終わる可能性は高い。

実は、ここらへんは、いくつか自分でもやってみないと分からないのだけど、
下手な人の方が多い。自分としては、多分、大きく口に出して主張してないけど、
実は結果云々の話で、結果が必ずついてくるのでその忍耐の時期であって、
ついてきたら、ガンガンだしていく。つまり請求していくのだけど、
ここは手順を間違えるというか、間違えようがないけど、そうやっていくとしている。

イメージの共有。
相手に何かを伝えてイメージ、とくにターゲットとしてのペルソナ=対象の具体像、人物像、
また企画のイメージとして、課題が解決する前後、そして利益をもたらすかどうか。
ここらへんを押さえておけばまずいけるけど、なんでそういう課題解決のアイデア、
または企画になったかもストーリーやら、考えたプロセスを物語る必要がある。
個人的にはイメージの共有できるようにするには、
TSUTAYA本にもあった「企画は既にない領域」を「分かるように説明する」というところで、
なるほど、ここと同じだなあと感じた。

つまり、相手に伝わった上で断られるのはいいけど、
そこまでいかない、または話すフィールドにあがれないというのも事実。
多分、それは数がまだまだ少ないので、どんどんこなしていこうと思う。数稽古ってやつですね。

この本は、企画の本質を突いてて、
どちらかというと企画よりも、経営的にも使える・・・感覚に自分は受けた。
企画を通す=事業を創る、または運営していくというイメージなので、
これまたTSUTAYA的にいえば、事業会社はイメージできないだろうが、
企画会社なら経営もほぼ同様だといえるだろう。

あと、空気読みに対する著者の見解はうまいと思う。
空気を読むというのをポジティブにとらえて、その強みを出していく。
時代の流れを読んだ上で、かつどこを狙うかを考えていく。

作り方も詳細に書かれているが、これは多分やってないと
ほとんど意味が分からないまたは、イメージだけで
使えないかもしれない。まあ、当然のことながら、
企画を創る人向けだから、実践でやっているのは当然なのだけど。
例えば、風呂ナシ物件の企画と、デジカメの販売企画とあるが、
思ったより細かく書かれているので、トレーニングには売ってつけだ。

情報がストックされてそれを使えばいいというよりも、
自分のアンテナと世の中の動き(これは自分を世の中に入れないということで、
もちろん影響を受けている面は大きいだろうけど)を見ているかということで、
色々なターゲットとか、企画自体のものを色々詰め込んでいくのがいいというところ。

当然、著者の会社は何をやっているか興味を持ったので調べてみる。

「空気読み」企画術「空気読み」企画術
著者:跡部 徹
販売元:日本実業出版社
発売日:2010-03-18
おすすめ度:4.0
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